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日本で生まれ育った青年岡村修治は、母親が残した言葉--自分の遺灰を台湾に戻して欲しい--を果たすため、また自分のルーツを知るため、初めて台湾を訪れます。ようやく辿り着いた母の故郷の村は森に囲まれ、日本家屋が残る小さな集落でした。そこで知った家族の過去、そして旅の途中で出会った人たちの物語が静かに美しい風景の中で語られていきます。

監督自身が体験したことや個人的に知り合った人々の物語を拾い上げて作られた、ドキュメンタリー的な色彩を帯びた映画です。一人の青年の自らのルーツを探る旅を通して、日本、台湾、中国、あるいはフィリピンという国々との過去と現在の関係が、そして台湾という場所で交差する孤独な人々の物語が浮かび上がってきます。フィラデルフィア映画祭でプレミア上映された後、釜山国際映画祭や中東最大の映画祭であるファジル国際映画祭(イラン)に招待され、またスペインのシネマジョブ映画祭では2006年の世界で注目すべき10人の若手映画作家の作品として上映されました。

主演は台湾の映画やテレビドラマで活躍している蔭山征彦が務め、台湾映画史において伝説的な俳優の一人とされる常楓が出演し、彼の人生と重なる人物を演じます。撮影は「没参加」で台北国際映画祭で最優秀実験映画賞を受賞した劉吉雄が、音楽は侯孝賢の映画音楽を担当したことでも知られる林強が担当しています。

 

     

 

 

 

 

 

 

 

 

             


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